<ナレッジ> 災害に関する税制上の措置

2019/09/27

昨今の台風などの自然災害(※)により不動産等の損壊・被災が発生していることを鑑み、災害に関連する税制について概要をご紹介いたします。
(※)自然災害とは、被災者生活再建支援法の適用を受ける暴風、豪雨、洪水、地震、津波、その他の異常な自然現象により生ずる被害をいいます。

●申告・納付などの期限の延長・納税の猶予

1.申告・納付などの期限の延長

災害等の理由により申告・納付などを、期限までにできないときは、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限を延長することができます。(地域指定、対象者指定、個別指定などの延長承認)

国税庁長官や所轄税務署長の承認により、期日まで申告や納付などの期限が延長することができます。また、災害により相当な損失を受けたことにより、その復旧に必要な資金の借入れのために使用する場合には、納税証明書の交付手数料も不要となります。

2.納税の猶予

災害等により財産に相当の損失を受けたときは、災害のやんだ日から2か月以内に、所轄税務署長等へ申請をすることによって次の(1)(2)の納税猶予を受けることができます。

(1)損失を受けた日に納期限が到来していない国税

①損失を受けた日以後1年以内に納付すべき国税については、納期限から1年以内
②所得税の予定納税や法人税・地方法人税・消費税の中間申告分については、確定申告書の提出期限まで、納税の猶予が可能となります。

(2) 既に納期限の到来している国税

一時に納付することができないと認められる国税については、原則として1年以内の納税猶予が可能となります。

(3)予定納税の減額、源泉徴収の徴収猶予など

所得税法や災害減免法による所得税の軽減免除は、最終的には翌年の確定申告で精算されますが、予定納税や源泉徴収の段階などについて、確定申告の前にその減額又は徴収猶予などを受けることができます。

相続税・贈与税及び酒税なども、災害により損害を受けた場合、税額が免除されるなどの取扱いがあります。

●所得税法の軽減措置

1. 所得税確定申告時に全部(一部)の軽減

災害により住宅や家財などに損害を受けた場は、確定申告を行うことで所得税法の雑損控除又は災害減免法の、いずれか有利な方法を選択することによって、所得税の全部又は一部を軽減することができます。

2.住宅借入金等(特定増改築等)特別控除の適用期間の特例等

災害により住宅用家屋が被害を受けた場合に、一定の要件を満たすことにより、ローン控除の適用期間の特例適用を受けることができます。また、被災者生活再建支援法が適用された区域内に所在する住宅用家屋については、その従前家屋に係る(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と一定期間内に新たに住宅用家屋の再取得等をした場合の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除を重複して適用することができます。当該重複適用の特例を受けるためには、従前家屋について、その事実を明らかにする一定の書類(り災証明書や謄本など)を確定申告書に添付する必要があります。

上記以外に、「住宅取得の際の贈与税の特例の適用」や、財形住宅(年金)貯蓄やジュニアNISAを行っている方(同一生計者含む)などが居住する家屋で所有するものが災害等により全半壊などの被害を受けた場合にも特例があります。

●法人税法、消費税法など軽減措置

1.災害により被害を受けた場合の法人税の特例

災害により生じた損失の額は、その損失が生じた日の属する事業年度の損金の額に算入されます。また、災害があった日から1年以内に終了する事業年度において災害損失欠損金がある場合には、法人税額のうち災害損失欠損金額に対応する金額について、災害損失欠損金の繰戻しによる法人税額の還付を請求することができます。

2.被災代替資産の特別償却

特定非常災害として指定された災害については、発生日から同日の翌日以後5年を経過する日までの期間内に、被災代替資産等の取得等をして事業の用に供した場合には、特別償却をすることができます。

3.災害等が生じたことによる簡易課税制度の適用(不適用)に関する特例

災害等が生じたことにより被害を受けた事業者が、当該被害を受けたことにより、簡易課税制度の適用を受けることが必要となった場合、又は受けることの必要がなくなった場合には、税務署長の承認を受けることにより、当該災害等の生じた日の属する課税期間から、簡易課税制度の適用を受けること、又はやめることができます。

4.登録免許税の軽減

2016年4月1日以後に発生した自然災害により被害を受けた方などが損壊したため、取り壊した建物に代わるものとして、被災代替建物や被災代替建物の敷地の用に供される土地の所有権など(地上権・賃借権含む)の取得をした場合において、所有権等の保存または移転登記(資金の貸付けにかかる抵当権の設定登記)などに関しては、災害の発生した日以後5年を経過する日までの間は、一定の要件の下、登録免許税が免除されます。

5.それ以外の災害に関する税制措置について

災害に関する税制上に関しては、掲載されている措置以外にも活用できる場合がございますので、詳細に関しては、国税庁ホームページなどもご覧いただければ幸いです。

ご不明点等御座いましたら、当グループまで是非お問い合わせください。

以上

この情報は役に立ちましたか?

情報量は適切ですか?

【お問い合わせ先】令和アカウンティング・ホールディングス株式会社
https://rw-ah.net/
E-mail: info(at)rwk-tax.com
※(at)は @ に置き換えて下さい

記事一覧に戻る