<ナレッジ>Vol. 1 海外不動産投資の活性化に資する改正

2018/04/02

平成29年12月14日に、与党より平成30年度税制改正大綱が公表され、12月22日に閣議決定がされています。以下、大綱で明らかにされた主要な項目として、今後、投資法人・特定目的会社にて海外不動産投資の活性化に資すると思われる改正について、概要を2回にわたってご説明します。

今回より、2回にわたって、ご説明させて頂く改正については、平成29年7月に一般社団法人不動産証券化協会にて、平成30年度税制改正要望として決定した事項に基づいた改正であり、アウトバウンド投資の活性化を通じた不動産投資市場の成長に寄与することが期待されるところです。
なお、大綱については、今後の国会における法案審議の過程において、一部項目の修正・削除・追加などが行われる可能性があることにご留意ください。
(※2018/6/20現在、内容の加筆修正を行いました)

投資法人に係る課税の特例の改正

【Point】
投資法人の計算に関する規則が改正され、外国法人税については、営業費用に含まれることとなり、導管制要件の判定を満たしやすくなりました。

投資法人に係る課税の特例により、一定の要件(導管制要件)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金の算入することが認められており、この導管制要件のうち、配当等の額が配当可能利益の額の90%超であること(90%超配当要件)という要件があります。
従来の会計上、外国法人税の額は「投資法人の計算に関する規則」上、扱いが明確ではなく、税引前当期純利益の後の項目(「法人税、住民税及び事業税」)で計上を要求されることが多いと考えられていました。(「企業会計基準第27号 法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」)

このため、「投資法人の計算に関する規則」にて定められる、「配当可能利益」については、税引前当期純利益をベースに算定されるため、外国法人税の金額が多額の場合には、90%超配当要件を満たせない問題がありました。(【設例1】参照)

大綱では、「配当可能利益の額について、関連法令の改正を前提に、その投資法人が納付した外国法人税額等の控除後の額とする」とされています。(大綱85ページ(6))
これに従い、投資法人の計算に関する規則が平成30年3月30日付で改正され、平成30年4月1日以後に開始する営業期間に係る計算書類より、営業費用に含まれる租税公課として、外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。)を含むことが明確化されました。(投資法人の計算に関する規則第48条2項)
以上より、外国法人税の金額が多額の場合であったときの90%超要件の判定を満たすかどうかの懸念は解消されることとなります。(【設例2】参照)

不明事項や疑問点等御座いましたら、当グループまで是非お問い合わせください。

以上

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